J.S.FOUNDATION

活動報告

'05.12.22 UPDATE
こんにちは。

つい先日、さいたまスーパーアリーナでクリスマスイルミネーションにみとれていた時は年の瀬の実感がありませんでしたが、
気がつくと今年も残すところ1週間余りとなってしまいました。本当に早いものです。
みなさんにとって今年はどんな一年だったでしょうか?

J.S.Foundation は、9月から始まった
浜田さんのコンサートツアー「ON THE ROAD 2005 〜MY FIRST LOVE〜」の会場で場所を提供していただき、
募金活動を実施させていただきました。募金総額は2,192,756円にのぼります。
ご協力いただいたみなさんに改めてお礼を申し上げたいと思います。
ありがとうございました。

J.S.Foundation事務局は、とても小さな事務局です。しかし今回のツアーを通してJ.S.Foundationは、
みなさんの大きな力で動いていることを実感するとともに、事務局として、
ご協力いただいたみなさんの善意を自信を持って届け続けなければいけないということを再認識しました。
コンサート会場でたくさんのみなさんと直接お会いできたことは、
私ども事務局にとって素晴らしい体験であり、今後の活動への励みとなりました。
来年もJ.S.Foundationをご支援いただきますようお願いします。

最後になりますが、来年がみなさんにとって良い年でありますように。
'05.12.02 UPDATE
こんにちは。

風邪などひかず元気でお過ごしですか?
東京は遅らばせながら紅葉の真ッ只中です。
どの樹木も秋化粧で彩られて華やかで美しいです。
普段なら見過ごしていた小さな公園にも思わず目がいきます。

ところで、『ap bank』をご存知ですか?
今年の7月に行われた野外音楽フェス『ap bank fes’05』に、
浜田さんもゲスト参加されたこともあり、
ご存知の方もおられるかと思いますが、
これは音楽プロデューサーの小林武史さんや
ミスターチルドレンの櫻井和寿さんをはじめとするアーティストの方々が立ち上げた、
循環型社会形成を目的としたプロジェクトを支援する機関です。
審査を通ったプロジェクトに対し、
資金を低金利で貸し付けるという斬新な発想のもとに、
その資金を利用して環境に関するプロジェクトが各地で実施され、成果を生んでいます。
みんなが地球のこと、自分たちの身の回りの社会の事を考えて欲しい、
そういう願いが込められ成果をあげている市民銀行です。
(詳しくはhttp://www.apbank.jp/index2.html


『bank band』がリリースした『沿志奏逢』というCDからの
著作権使用料2曲分(マイホームタウン/僕と彼女と週末に)¥3,735,397-が
浜田さんから『J.S.Foundation』に全額寄付されました。
『ap bank』は循環型社会形成を、
『J.S.Foundation』は人道支援を目的に活動していますが、
アプローチの仕方は違っていても志の部分は繋がっている、
という意味で実行された寄付だということです。

「誰かの役に立ちたい」という感情表現は難しくもあり、とても簡単な事でもあります。

『J.S.Foundation』を支援してくださる皆様が、
「一人でも多くの人が幸せに」という願いで連帯を深め、繋がりあって、
大きな輪になれたならば嬉しい限りです。
そして、私自身も誰かや何かのお役に立つことが出来たら…と考える今日この頃です。
'05.11.10 UPDATE
皆さんの住む町にも色鮮やかな紅葉のお便りが届けられる季節となりました。
東京の紅葉の見頃はもう少し先ですが、美しいものといえば、昨日(11/7)、
久しぶりに虹の橋が東京の空に見事に架かりました。
仕事に追われている日々ですが、ふっと空など見上げてはホッとし、心が穏やかになれる様な気がします。
しかし、海の向こうで起きている水害や地震の惨状をTVニュースでで目にしない日はありません。
10/8に発生したパキスタン北部の大震災の一報は浜田さんのコンサートツアー、
大阪城ホールでの募金活動を始めようとしている最中でした。
活動に今回お手伝い下さっているピースウインズ・ジャパンのスタッフと一緒でしたので、
地震の規模の大きさが刻々と私にも伝わり『君もすぐパキスタンへ行くのかしら』
『アフガニスタンにいるスタッフをパキスタンへ急遽派遣するから、僕は行かないかもしれません』などと
心配をしながら活動をしていました。
そしてJ.S.Foundationに何か出来る事はないかと相談をし、
結論として、一時的に入る大規模な国際的な緊急援助の後、
しばらく状況を見つつ厳冬になる前に必ずやれる事をしようと決めました。

募金活動をしていて、本当に皆さんの温かな差し入れや励ましのお言葉が胸にしみます。
又、子供達から届けられる貯金箱には、他者を思いやる心がこもっていて、本当に嬉しいものです。

募金活動を各地で手伝わせて頂いています。
笑顔で募金にご協力下さる方々にいつも感謝の気持ちで一杯です。本当に有り難うございます。
仕事の都合で平日には活動する事が出来ず、
J.S.Foundationのブースを探して下さった方には大変なご迷惑をお掛けしています。
これからも各地でお目に掛かれる事を楽しみにしています。
'05.09.16 UPDATE
 『楽しい場所にはたくさんの人が集まる』と言われますが、浜田さんのコンサート会場にも大勢の方が集まり、
どの顔も楽しげで幸せニコニコ笑顔が溢れていました。
浜田さんがみんなをHAPPYにし、その楽しさをもらった人達が募金に協力して下さり、
そのご厚意が発展途上国の子供たちに医薬品となり、あるいは安全な飲料水の確保となり、教科書となり届けられます。

憎しみは憎しみの連鎖を生みますが、このように楽しく、幸幸せな連鎖に関われることが私にはとても嬉しい限りです。

さて、9月13日現在、J.S.Foundationは2つの会場で募金活動を行なわせて頂きました。
9月03日、04日の"長野ビックサイト"では2日間合計で115,699円、
9月10日、11日の"横浜アリーナ"では2日間合計で240,624円の募金が、皆様のご協力によって集まりました。
改めて御礼申し上げます。
 これからも各地で募金活動をしますので引き続きご支援お願いします。

日本はじめ世界各地で大きな水害が多発しています。
専門的な知識は分かりませんが地球が『今のような人間の生活はもう支えきれないよー』と悲鳴をあげているのが分かります。

アメリカ南部を襲った大型ハリケーン"カトリーナ"。
ニューオリーンズの被災現場で救助を待つ人々や、数十日後も遺体が水に浮いたままになっている映像を見る度、
『これが世界No.1の豊かな国なのか』
「世界で最も安全な応急システムを持つという国なのか」とその対応の悪さにため息がでました。
最近のアメリカは不思議な政府のような気がしてなりません。

J.S.Foundationは、9月5日から"Road&sky"より寄付をして頂いたTシャツ、
バスタオルなどをベトナム系の被災者の援助にあたる教会で現地で支援をはじめた"AMDA"を通じて手渡していただきました。
写真をみていただければ分かりますが『Tender is the Night』
この被災者の方達に一日でも早く、優しい夜が訪れる事を願うばかりです。

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'05.08.23 UPDATE
 暑い日が続きますがお元気でお過ごしですか?
あの年の8月15日から60年が過ぎ、テレビではさまざまな特番が流れています。
8月は日本人にとって「重く苦しく暑い夏」、表現しようのないモヤモヤが心を満たします。
被爆された方が「こんな惨い経験は自分達だけで終わらせて欲しい」と誰を恨むことなく
平和を願う祈りを、繰り返し、繰り返し囁くように口にされているのを聞き、胸が熱くなりました。

憎しみは新しい憎しみを生み、限りなく増殖を続けます。
特定の国を憎むといった感情、思想を持たない、我々はこれを当たり前のことのように毎日を過ごしていますが、
実はとても大事な、そして幸せなことなのだと思います。

国が違えば8月15日という一日を切り取っても埋めるに埋められない溝があり、
いつの時代も国家の無責任な国策に右往左往しオロオロするばかりです。
「主義も思想もへったくれもない」と太宰 治が書いた短編があるのですが
思想をもつことは大切だと教えられた私にとり愛国心とは何ぞや?
うぅ〜ん難しい。
過去の歴史から愛国心=軍国主義へつながると、我々を含めアジアの人々に思われがちですが、
自分が生まれた国を愛する気持ちは誰にでもあるものではないでしょうか。

J.S.Foundationは夏休みを利用して、
アフガニスタンの「ピースウインズ・ジャパン」の養鶏事業の現地に行く予定でした。
しかし、国情が安定していないので延ばして欲しいとの意見で取りやめ、
ミャンマーのヤンゴンにある「Japan Heart」という小さな国際医療奉仕団、およびAMDAのご協力を得て
スリランカのワウニアの状況を調査に行ってきました。
ヤンゴンは病院、スリランカは昨年12月の津波被災の復興支援にJ.S.F.がお役にたてればとの思いからでした。
当然のことですが、どの現場も大きな町から遠く離れた辺鄙な場所に位置し、辿り着くのにひと苦労です。
元来お気楽な性分のため、いつもはどうにかなるのですが、今回は大変でした。
インド洋の真珠といわれる海が美しいスリランカは、
武装闘争で分離独立をもとめる「タミルイラーム解放の虎」と政府軍との内戦が約20年も続き、
3年前に停戦合意がなされたとはいえ、思うように救援活動が進んでいません。
私達が行く場所は安全を確認して入ったのですが、「外務大臣」が暗殺され全土に「非常事態宣言」が出されてしまい、
さすがにお気楽な私たちも不安の連続で緊張の日を過ごしました。
ミャンマーも軍事政権で、海外からのメールや電話が日によっては思うように通じず、
家族を心配させたりさんざんでしたが、元気に帰国しました。
見てきたことを踏まえてなにをすべきか検討をしています。
次回で報告させてください。

浜田さんのコンサート会場にまたJ.S.Foundationの場所を提供していただけることになりました。
募金活動にご協力頂けたなら幸せです。
'05.06.01 UPDATE
 お元気ですか?
みなさまの日頃からのご協力感謝いたしております。
JSF事務局は3月8日"fairlife"からのチャリティーシングルの収益金12,229,680円のご寄付を受け
「国境なき医師団日本」「ピースウィンズ・ジャパン」「UNHCR」「AMDA」等と協議を重ねて来ました。
「国境なき医師団日本」は私どもの不手際もあり使用目的を指定する了解がとれず、
収益金の10%にあたる1,229,680円を5月9日に寄付させて頂きました。

「ピースウィンズ・ジャパン」とは、昨年11月からアフガンの戦争で働き手を失った女性たちの養鶏場運営、
識字教室に協力させていただいておりました。
このプロジェクトにより、現地の未亡人の生活の糧が確保されることを願い、
そして少しずつ成果が出てきている現状をふまえ、このプロジェクトの拡大をお願いし、
年間予算約710万円の支援を事業の進行状況にあわせ3回に分けると取り決めました。
5月9日に初回資金320万円を寄付。より多くの人のため、第一フェイズ80名、
第二フェイズ80名の研修がスタートいたしました。
現地に7月末頃行けそうなので詳しい報告ができると思います。

「UNHCR」からは、以前サポートしたスーダン南部帰還民キャンプの子供達への教育に協力してほしい旨
要請がありましたが、J.S.F.としては人が生きていくために必要最低限の安全な飲料水関係に協力したいと申し入れ、
駐日事務所からジュネーブの本部に提案書を提出して頂いています。

チャリティーシングルに関わって下さった皆さんの温かなお心を、困難な生活環境にある方々に、
適切な援助団体を通じて一日もはやく届けられるように考えております。
人は誰しも希望を持つから生きていけるのだと思います。
しかし、ややもすると希望を見失ってしまう程過酷な状況に置かれている被災者の方々。
現地に赴き、彼らに寄り添って活動してくれる誰か、その誰かにみなさんの思いを託せることは幸せです。
またNGOの若い人たちとお話させていただき、その心意気に感心もし、
キリスト教の教えが血肉となる欧米のNGOとはどこか違う日本型の援助の仕方がある事を知り勉強になりました。

 最近、韓国に仕事で行く機会がふえました。
ホテルのひとに打ち合わせ場所の地図を見せ尋ねると「ヨン様の事務所か?」と聞き返される。
「韓国の俳優はぺ・ヨンジュンだけではないでしょうが?」などと軽口をいうと、
「日本のおばさん=ヨン様だから」と彼は笑う。
私には02年のサッカー、ワールドカップでソウル市庁広場が真っ赤に染まっていたテレビ映像の印象があるので
「ヨン様より、ドイツへ行けるかどうかのほうが心配だ。お互い頑張ろう!!」などとリップサービスを交えながら
「そうそう、私のなかで韓国が近くなったのはワールドカップの共同開催からだ」と。
以前は「近くて遠い国」でした。過去、日本がアジアにおいて何カ国かを侵略し、日本人政策を進めその国の人々を苦しめた。
「加害国」と「被害国」。
歴史の教科書に、なにが書かれていて、現実に先生からなにを教えられたのか、いまは記憶がありません。
例年おきる日本の「歴史教科書問題」「靖国参拝問題」も「あー、またか」と見過ごしていました。
しかし今回は、たまたまソウルに滞在していて、「日の丸」が焼かれる映像をホテルの部屋で見た時は悲しく、
北京の「反日デモ」の映像と重なり、真面目に考える時間を持ちました。
「日本人の中には私のように事実を知らない人がいる。」その無知さが重大な罪なのだと思いました。
戦後60年経った今でも、日本を信用してくれる仲間がアジアにいない現実は日本人としては不幸なことです。
少なくとも、敗戦から60年経つ今日まで、日本国家として他国の人たちを殺傷することなく平和憲法の下、
過ごして来たのに何故「靖国」に総理が参拝するぐらいで「軍事大国になる危険がある」と心配されるのか、
いつも頭をかしげていました。しかし搾取された国々の人たちの痛み、
歴史認識などに私はあまりにも鈍感だったのだろうと最近は思うようになっています。

 韓国でうらやましくおもえたことがありました。国が小さいからなのか、
長く続いた軍事政権から民主主義を自分達で奪い取ったからなのか理由はわかりませんが、
「この国はやると決めたら決断力が早いなぁー」と。官、民が一緒に力を合わせ、
95年の経済破綻寸前から今日の勢いのある国にした自信と熱気が感じ取れました。
映画やドラマの現場でしか解りませんが、とにかく「これが良い!!」となると
年齢、地位とは関係なく意見が取り込まれるのです。
その反面、国策として自国の利益が必要以上に守られていて、日本語の音楽は地上波にのらない、
外国映画は20%開放という現実は韓流ブームと云われている日本から行く私には不思議な気分です。
 余談ですが浜田さんの曲が韓国で「BLUE DAY」という曲名でカバーされていました。
韓国語なので「woo, woo, I want you stay」しか聴き取れなかったのですが、
「もうひとつの土曜日」でなかなか素敵でした。
'05.03.17 UPDATE
今年2005年3月10日付にて、
去年9月23日に発売された"Fairlife"によるCDシングル『永遠のともだち/砂の祈り』の印税収益金として、
皆様の暖かいご協力、¥12,229,680-がJ.S.Foundationへ寄付されました。

CDを聞いて下さった方々には素敵な音楽が心に残られた事と思います。
又、収益金によって、困難な環境にある被災者の為に救済活動に従事されているNGO、
NPO団体の方々の心強い応援団になれる事も嬉しい限りです。

J.S.Foundationの代表としては、早急に各団体と協議し、適切なる被災地に届けなくてはと考えております。
決定次第、早急に皆様にご報告致します。

改めまして、このCD制作に関わられた全ての方々、又、ご協力して下さった皆様に心より感謝致します。
'05.02.28 UPDATE
J.S.Foundationもみなさまの温かなご支援を支えに6年目を迎えます。
この小さな基金も昨年はネパール、モンゴル、アフガニスタン、イラク、スーダン、ハイチなどで
様々な要因で被災された人たちと現地で活動されている人道支援団体「UNHCR」「AMDA」「国境なき医師団」
「ピースウィンズ・ジャパン」との架け橋になれたことは幸せです。

昨今、グローバルな規模で情報が一瞬にして世界をかけめぐり、様々な映像がオンタイムでお茶の間に写し出されます。
インターネットの普及で私の小さい頃とは比較にならないほど、世界が自分にとり身近になってしまっているのだと思います。
そしてそのあふれる情報に「他人事」として己の中に一線を引くにはリアルで酷すぎる映像が眼や耳に飛び込んできます。
しかしこの情報の波の中から自分に必要な情報をすくいとれているのか。
昨年の日本を振り返ってもイラク人質事件や、自衛隊イラク派遣などをふまえて考えると
「何をもって人道活動とするのか、誰をもって人道援助従事者とするか」が明確でなく混乱しました。

J.S.F.は現在、2004年11月から「ピースウィンズ・ジャパン」の協力のもと、
アフガニスタン北部の女性たちを支援する「女性のための養鶏識字教育」事業を6ヶ月間、
事業予算2,365,320円のプロジェクトに参加しております。この女性たちはほとんどが夫を紛争などで失った未亡人で、
多くの場合子供もたくさん抱えております。
このような女性を対象に養鶏場を建設し養鶏の技術指導および識字教育を行います。
そしてアフガニスタンではたんぱく質の不足が目に付きますが、養鶏の技術を手に入れることはたんぱく質の確保を意味し、
また多くの女性は字が読めないため、識字教育を行うことで、
女性たちはたとえば薬の使用方法を読めたりできるようになります。
スタートは約20名の女性を対象としますが、仮にまた20名を増やすと約45万円増というような形で、
今後とも継続的に少しでも多くの女性たちに対して教育の機会を提供していきたいと考えております。
このプロジェクトにつきましては、今後も折に触れ紹介していきたいと考えております。

私事ですが、先日ジュネーブの小さな町の教会である女の子を偲ぶミサがありいろいろ深く考える時間を持ちました。
イエス様に仕える「善き人」とは何を意味するのか。
魂の救済とはどういうことなのか。
他人のために私は泣くことがなかったが、これからはできるだろうか。
自分より大切に想える人がいただろうか…etc.
頭いっぱい「?」が浮かびましたが、その日理解できたことがありました。
人は現実と仮想の二つの世界を絶えず行き交い生きていくものかも知れない。
今生きる現実と夢を思い描き平和を願う仮想、そういう心模様が生きていける手段なのかも知れません。
そして美しいと感じる力が自分にある限り、まだまだ自分は自分を支えていける…となぜか
誰かが私に話しかけてくれたような気持ちの良い時間が心に残りました。

こんにちは。
寒い日が続いています。
風邪など引かず元気にお過ごしでしょうか?
先日、京都議定書が発効されました。
世界全体で環境破壊を抑制していくという事は素晴らしいことと感じますが、一方では大国の拒否や、
二酸化炭素排出権の売買が商品として成立するという実態もあり、複雑な気持ちにさせられます。

昨年は様々な自然災害が発生しました。今思いつくだけでも、度重なる世界各地での洪水、ハリケーンの発生、
新潟中越地震、スマトラ沖大地震とその被害は甚大です。
昨年ほど、異常気象という言葉を耳にした年は今までなかったのではないでしょうか。
ただ、我々は昨年を異常気象の年という一言で片づける訳には、もういきません。
今の地球にとって昨年の自然災害の多発は一過性のものではないのでしょう。
「受け入れるか、立ち向かうか、どこにも逃げ出す場所はない」、それが今現実のものとなりました。
世界中何処で何が発生してもおかしくない状況の中、果たして我々に選択肢は残されているのでしょうか。
昨年、緊急援助としてJ.S.Foundation.は新潟中越地震に寄付をさせていただきました。
一方でスマトラ沖地震への支援は今のところ様子見としております。
この対応に関し、ご不満をお持ちの方も多いと思いますが、スマトラ沖地震においては緊急援助として各国が積極的に資金、
人的援助を大量に投入しました。結果、緊急支援としての資金は現時点では充足しているものと認識しています。
一方で危惧されるのはインフラ等の主要な復旧がなされた後のことです。
高度な情報化社会の発達により一瞬にして情報は世界を駆けめぐります。
その結果、必要以上に情報が氾濫し、大きな事件が発生しても、次の事件が発生した途端に注目が移り、
忘れ去られてしまう速度が早くなりました。おそらく今回の被害も外見上元の姿を取り戻すと共に、各国の支援が終了し、
人々の記憶から薄れていくことでしょう。
しかし外見上全てが元に戻ったとしても、失われた人が戻ることはありません。
被害に遭われた方々の心の傷が癒されるには長い長い時間を要することとなります。
J.S.Foundation.は、マクロ的な復旧が落ち着きを見せた後、継続的な支援を前提として、今後の支援先、
支援方法を検討し実施していきたいと考えており、その点ご理解いただきたく存じます。

J.S.Foundationへは今回の災害に対し支援をして欲しいとの要望の元に、募金が少なからず届いています。
しかし、そこで私たちはジレンマに陥ります。
これだけ多い被災地の中でどこに何の目的で支援をするのか?果たして効果的に活用できるのか?
そして支援先を確定しても、責任を持って義援金を預けることができる組織を見つけることができるのか?
非常に難しい問題です。事実、昨年7月には新潟への支援はさせていただいたものの、福井への支援は実現できませんでした。
つまりは、特定の目的の為に J.S.Foundationへ募金をいただいても、
実現できない場合もあるというのが残念ながら事実なのです。皆さんの心の込められた義援金を、
難民の方々、被災者の方々へ確実にお届けすることがJ.S.Foundationにとっての絶対条件です。裏返せば、
使途が明確であり、かつ検証可能でない限り、J.S.Foundationは皆さんから預かった募金をお出しすることができません。
皆さんの大切な募金をお預かりしている以上、最低限守るべき責任と思っています。
自然災害、武力衝突は益々混迷を深めていくことでしょう。偉そうに聞こえるかもしれませんが、
J.S.Foundationは氾濫する情報を整理・分析・取捨選択し、ない頭を絞り、
皆さんからお預かりした義援金を最大限有効活用できるよう実行することをお約束いたします。
ついては、支援先、支援方法をJ.S.Foundationに一任いただきたくお願い申し上げます。

さて、最後になりますが、平成16年の収支報告がまとまりましたのでご報告申し上げます。
詳細は決算報告のページをご覧いただければと思いますが、昨年も様々な緊急支援のほか、ブータン難民教育への支援や、
識字・養鶏事業教育を通したアフガニスタンにおける女性の自立支援といった件に関し支援させていただきました。
また昨年も、Road&Skyの御協力を得て衣料品をアフガニスタン、イラン、モンゴルに送る事が出来ました。
子供たちを中心とし様々な場面で活用されていることが、J.S.Foundationに報告されて来ます。大変嬉しい限りです。
これも一重にみなさん、そしてRoad&Skyの協力があってこそ出来ることであり、
この場をお借りして改めて御礼を申し上げたいと思います。 本当にありがとうございました。

重ねて申し上げますがJ.S.Foundationは皆さんのご協力があって初めて活動できる基金です。
今年も皆さんのご協力を是非お願いいたします。